兼下の妻と息子が土砂災害で取り残される…。
一方で、雪(清野菜名)ら後輩たちの心配はまったくしていないらしい。それは、彼女たちを信頼しているからで、回を追うごとにスムーズさを増す息の合った連係プレーをみても明らかだ。
司令課3係の輪のなかにいると、兼下はずいぶんと表情がやわらかくなる。頼もしくあると同時に、心配とは別の離れ難い気持ちもあるのかもしれない。
悩む兼下が相談に行ったのは、堂島(佐藤浩市)のもと。最悪の事態を最初に防げる指令管制員と、自らの手で要救助者を助けることのできる現場隊員のはざまで揺れる兼下。両極端にみえても、共通するのは「命を守りたい」ということだ。
手術後で声が出せない堂島は、「俺が行けと言ったら行くのか?SR」と書き記した。兼下の険しい顔つきが、ちょっとだけ緩む。言葉はなくとも、まなざしと表情で語る佐藤浩市の演技は絶品。堂島の存在の大きさが、このワンシーンで身にしみて伝わってくる。
後半、約20分間に渡り描かれたのは、金沢区で発生した土砂災害に関する通報。その地域は兼下の義実家がある場所で、ちょうど妻の栞(高田里穂)と息子の光(高木波瑠)が帰省中だった。土砂崩れの範囲が広がり、被害を受けた義実家には栞と光が残されたままに…。