“恋にうつつを抜かすヒロイン”でないことも好ポイント
火10ドラマといえば、ヒロインをめぐる本命と当て馬の攻防が見どころのひとつになっていることが多いが、『まどか26歳、研修医やってます!』は砂田と別れてから、菅野(鈴木伸之)が恋人候補に浮上。
まどかの同期・萌(小西桜子)が、菅野を狙う素振りを見せていたが、こちらもあっさり白旗をあげて、まどかの応援に回るようになった。
恋愛に関しては“あっさり”と。そして、まどかの医者としての悩みを“こってり”描いていく。このバランスが逆だったら、こんなにもまどかを応援することができなかったかもしれない。
わたしは、『やまとなでしこ』(2000、フジテレビ系)の桜子さん(松嶋菜々子)や、『失恋ショコラティエ』(2014、フジテレビ系)のサエコさん(石原さとみ)など、恋愛に積極的なヒロインが好きだけど、医療ドラマでそれをやられると、なんか違うなぁ〜と思ってしまうタイプ。
もっとフランクに考えられればいいのかもしれないが、友人たちから医療の現場がどんなに過酷なのかを聞かされているからこそ、ドラマであっても、ちゃんとオンオフをつけてほしい…と感じてしまうのだ。その点、まどかの場合は、“恋にうつつを抜かしているヒロイン”にならなかったのが良かった。