さまざまなメッセージを与えた『日本一の最低男』

『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』©フジテレビ
『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』最終話©フジテレビ

 物語自体はハッピーエンドで終わったけれど、現実の苦さも実感した。現実には一平はいないし、真壁のような政治家も登場しない。黒岩のような人がたくさんいて、「優先順位が住民より政治のほうが上」だと考える人ばかり。

 SNSへの警鐘も感じられる。人を雇ってそれらしく証言してもらったり、投稿をしてバズらせれば、人の感情はいとも簡単に多数派に流れる。SNSで感情を操作することによって、本当のことも嘘になる。

 真実なんて、第三者にはどうだっていいのだ、きっと。そもそも、本当のことなんてどこにもないんじゃないか。それならば、私たちは物事をどのようにして見るべきなのだろう? と考えてしまった。

 最初は正助との義理兄弟の絆が描かれるのかと思ったが、最終的には真壁との長く深い友情が描かれた。結果的に一平の周りにはたくさんの愛が溢れていることが分かった。

 一平が全力で向き合った人たちの愛も一平に届いたはずだ。同時に観ている人たちにもさまざまなメッセージを与えたはず。

 動いた先で、政治が動いてくれる未来。そんな未来が来てくれるのなら、嬉しいことこの上ないのだけれど。

(文:ふくだりょうこ)

【関連記事】
【写真】香取慎吾“一平”は最高の男…貴重な未公開写真はこちら。ドラマ『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』劇中カット一覧
「家族の問題は政治的解決が必要」ドラマ『日本一の最低男』プロデューサーが語る、令和のホームドラマの在り方とは? インタビュー
『日本一の最低男』第10話考察&感想。香取慎吾「イコール加害者がいる、じゃない」“一平”の言葉に考えさせられたワケ

【了】

1 2 3
error: Content is protected !!