『119 エマージェンシーコール』考察&感想。不穏すぎるラスト…第10話で教えてくれた緊急時での大切なこととは?【ネタバレ】
text by 西本沙織
清野菜名主演の月9ドラマ『119 エマージェンシーコール』(フジテレビ系)が現在放送中。本作は、消防局の通信指令センターを舞台に、消防車の出動を指令する指令管制員(ディスパッチャー)のリアルを描く。今回は、第9話のレビューをお届け。(文・西本沙織)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:西本沙織】
1992年生まれ、広島在住のライター。会社員として働くかたわら、Web媒体でエンタメに関するコラムやレビュー記事の執筆を行っている。ドラマや映画、マンガなどのエンタメが好き。
クライマックスへのカウントダウン
クライマックスへのカウントダウンがはじまった『119エマージェンシーコール』第10話。
司令課3係に、異動の季節がやってくる。ジョブローテーション中の上杉(酒井大成)は、消防救助隊に戻ることに。外国語に長けた紗良(見上愛)は、新設される「外国語対応救助隊」の立ち上げメンバーへ。兼下(瀬戸康史)がSRへの異動を決めれば、3係のメンバーはほとんどバラバラになってしまう。
一方、横浜市内では、放火の疑いがある火事が続いていた。兼下が受け取った通報内容も、空き家で起きた火事。通報者の男性の“的確な内容の通報”により、火は燃え広がらずにぼやで済む。ただひとつ気がかりなのは、この男性が、初期消火の協力をすることなく電話を切ってしまったこと…。
多くの人にとって、119番へ通報することも、火事の第一発見者になることも、滅多にあることではないと思う。パニックになるであろう状況のなか、“的確な通報”ができるのは、消防関係者もしくは放火の張本人くらいだろう。でも、消防関係者ならば初期消火を手伝うだろうから、今のところ後者の説が濃厚である。