『相棒 season23』はシリーズの転換点? もっとも衝撃的だった事件とは? 『相棒』ガチファンによる徹底解説&評価
杉下右京(水谷豊)×亀山薫(寺脇康文)が、共に事件を追う国民的人気を誇るご長寿刑事ドラマ『相棒 season23』(テレビ朝日系)が3月12日(水)でシーズン最終回を迎えた。新たな敵も浮かび上がった今シーズンを改めて振り返りたい。(文・Naoki)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:Naoki】
1995年生まれのエンタメ企業勤務。ドラマ、漫画、ゲームなどサブカルをこよなく愛するオタクライター。自身でも作品ファンを集めたオフ会を開いたり積極的にファンコミュニティを拡大させている。記事は知らない人には分かりやすく、知ってる人にはより楽しめるを信条に活動中。
『相棒season23』もっとも衝撃的だった事件は?
先日、放送が終了したドラマ『相棒season23』。早くも『相棒』ロスとなった筆者はseason24が待ち遠しい状態にあるが、今シーズンを改めて振り返りたい。
まずは『相棒』が常に描き続けてきた社会面について。昨今巷を騒がせる闇バイト絡みの事件が複数回あった。中でも初回「警察官A」と最終回「怪物と聖剣」では、闇バイト組織が黒幕といった単純なものではなく、政府が反社に依頼して闇バイトの募集をかけさせて、集められた実行犯は何も知らずにトカゲのしっぽ切りをされるという展開が衝撃的だった。
まさに劇中で角田課長(山西惇)が言及した「政治と反社の癒着の令和バージョン」だ。
政治家が絡んでいた事件といえば、元日SP「最後の一日」も挙げられる。放送時、ちょうど自民党総裁選や衆議院選があり、政治への関心が高まる時期であったため、政治がフューチャリングされたのも社会派ドラマとして必然だろう。
人間ドラマの側面でいえば、S23は“復讐”がキーワードだったように感じる。
第2話「警察官A」、第3話「楽園」、第7話「復讐者は笑わない」、元日SP「最後の一日」、第13話「レジリエンス」、第14話「中園照生の受難」など…、復讐を企てた者たちの結末はさまざまだった。
中でも異色だったのが第15話「キャスリング」である。妻子を殺された男が、犯人よりも家族を守れなかった自分のことを恨んで精神的に壊れてしまった物語だ。
右京と男(佐野史郎)とのスリリングな会話劇や特殊な演出も、全て男の悲哀を際立たせるためだった。こんなトリッキーな構成が出来たのは『相棒』シリーズの懐の深さゆえだろう。
そして三浦信輔(大谷亮介)やヒロコママ(深沢敦)、そして高田創(加藤清史郎)らの再登場もあり、オールドファンへのサービスに余念がなかったことも書き記しておきたい。