圧巻のラストシーン
「あの日自分の声で助けた少女が、巡り巡って今は指令管制員として誰かの命を救おうとしている。その奇跡みたいな繋がりを忘れるな」
堂島から雪にあてたメッセージを体現するかのようなラストシーンは、まさに圧巻の一言だった。よこはまルミナス内で複数人から喉、目の痛み、吐き気を訴える通報が相次ぐ。NBC事案(テロや事件を含む核、生物、化学による災害)と判断され、それは道瀬が仕組んだものだった。
そんななか、草刈り機による事故や水難事故が立て続けに勃発。救急車の遅れや救助ヘリコプターの着陸不可など。指令管制員だけではどうしようもない不測の事態が発生するなか、協力を買って出たのが通報者たちだった。
それは、第4話で与呉(一ノ瀬颯)が助けた夫婦の妻であったり、第6話で雪が過呼吸から救った就活生であったり。そして、第1話でパニックになって心臓マッサージを拒否していた女性も…。
“あのとき”の経験が、すべて今の彼/彼女たちに繋がっている。そんな助け合いの連鎖、救助の輪の巡り合わせに、心を震わせずにはいられなかった。
指令管制員という仕事を忠実に再現し、まるで感情を共有しているかのような没入感を最後までもたらしてくれた『119エマージェンシーコール』。声や音、役者の表情だけで臨場感を表現するのは、いざ終わってみても、改めてすごい試みだったと思う。
もしかしたら、今後119番通報をすることがあるかもしれない。そのときは、やっぱり冷静ではいられないだろう。けれど、この電話の先には、こんなにも命を繋ぐことに一生懸命な人たちがいてくれるのだ、と。本ドラマを観て、とても心強い気持ちになったのは間違いない。
(文・西本沙織)
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