「幸せ」に隠された不安と疑念
前置きが長くなったが、そんな中で『死ぬほど愛して』第1話が放送された。
物語はエリートサラリーマンの神城真人とケーキ屋勤務の神城澪の夫婦がメインだ。
2人は絵に描いたように幸せな夫婦生活を過ごしていたが、近所で週刊誌記者の殺人事件が発生した事から歯車が狂い始めていくという内容だ。
そんな1話の見所が2点ある。
1つ目は登場人物それぞれの狂気だ。
澪は真人の前に結婚していた旦那に浮気をされた末にDVを受けており自殺をしようとしていた。
そこからは精神科に通い薬を飲むほど心を病み、真人も同じように浮気をするのではないかと疑心暗鬼になってしまった。
そして澪の勤めるケーキ屋のシェフも不気味に試食を強要し、同僚は真人を狙うかのような素振りを見せている。
しかしそんな中でも特筆すべきなのは神城真人の振る舞いである。
真人は澪に対して献身的で出張の際も日帰りで自宅に帰り澪に心配をかけないようにしたり、浮気を疑われたら秘密にしていた独立計画を告白するなど誠実に彼女の想いに応えるのだ。