「いくつになっても、未来に恋していたい。」の意味するところは
本作はもともと、木曜劇場で放送されていたドラマだが、今回は“月9”枠にお引越し。同枠で放送されてきたラブストーリーは、『東京ラブストーリー』や『ロングバケーション』、『やまとなでしこ』など20代〜30代前半の恋愛をテーマにした作品が多いが、『続・続・最後から二番目の恋』はアラ還世代の2人の恋路(?)を追いかけている。
若者の恋愛は、何かとゴールを求められるけれど、お互いに自立している千明と和平は、恋愛にすべての労力を注ぐことはしない。曖昧な関係を楽しんでいる…というか、曖昧を許せているところが、大人な感じがしていい。
『続・続・最後から二番目の恋』のキャッチコピーは、「いくつになっても、未来に恋していたい。」。これは、シーズン2で千明が言っていた「人生とは、自分の未来に恋をすること。ひとりでするのがつまらなければ、誰かと一緒に未来に恋しよう」という台詞に通ずる部分がある。
寂しくない大人なんていない。歳を取れば取るほど、切なさを感じる瞬間は増える。でも、それを一緒に笑ってネタにして、ともに生きる人がいれば、なんとか乗り越えていけるのかもしれない。その“ともに生きる人”とは、千明にとっては和平であり、和平にとっては千明なのだろう。
若者のラブストーリーのように、劇的な展開は起きないし、大きな胸の高鳴りを感じることもない。しかし、千明と和平のやり取りを見ていると、心にじんわりと温かいものが広がっていくのが分かる。もしかすると、本作は壮大な愛の物語なのかもしれない…なんて思った。
(文・菜本かな)
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