「自分から掴みにいかないと正しい情報を得られなくなっている」
―――ニュースの当事者が主人公でもある本作。こうした物語に触れると、ふだん流れているニュースも違った角度から見る方も増えるのではないかと感じます。仁村さんはいかがですか?
「以前から意識していることですが、いまは情報に溢れている世の中なので、その情報が正しいのか・正しくないのか、ちゃんと調べないとわからないと思うんです。なので、そういったことを目にしても、すぐには真に受けないようにしています。
きっといろんな理由があってそのニュースが出ることもあるだろうし、フェイクニュースもあるじゃないですか。自分から掴みにいかないと正しい情報を得られなくなっているような気はしています」
―――劇中では、紘海が葛藤して苦しんでいますが、仁村さんも演技のお仕事で葛藤することが多いのでしょうか? それとも楽しんでされているのでしょうか?
「葛藤は毎回していますね。正解がないものなのでいつも不安なんですけど、『監督がオッケーだったらオッケーだ!』と自分に言い聞かせて前に進んでいる感じです(笑)。だからこそ、監督と同じ方向を向けられているのかは気にしています。(自分が演じるキャラクターが)どういう人物像なのか、すり合わせはきちんとしないといけないな、と思いますね」