衣装から見えるキャラクター像と作品の色
――演じる中で気づいた宇崎の本質を教えてください。
優しいですよね。依頼人にすごく共感したり、当事者以上に憤慨したり、その根底にあるのは優しさなんだなと。クランクインした時、宇崎はもっと尖ったキャラクターになっていくのかなと思いましたが、演じていく中でその優しさを一番に感じます。
――ピース法律事務所のメンバーの中であれば誰に弁護を頼みたいですか?
ひとり選ぶのであれば、僕自身は宇崎には弁護されたくないかもしれないですね(笑)。事務的なお付き合いをしたいのに私情を挟んできたりするので、ちょっと勘弁してくれって思ってしまうかも(笑)。
――宇崎が着ている衣装のなかには間宮さんがプライベートでも着ているブランドもあると伺いました。役作りをする中で、衣装のリンクも含めてご自身の価値観と重なる部分はありましたか?
衣装に関して「すごく馴染むし、かっこいいな」と思いました。テレビドラマのキャラクターの衣装って、もっとかっこよくてもいいんじゃないかなと考えることもあります。もちろんリアリティだったり、「こういう人いるよね」という共感も大切ですが、フィクションとしての色気やかっこよさもあっていいと思うんです。分かりやすい色気じゃなくて、例えば、サラリーマンがくたびれたシワシワのスーツで歩いているだけでも、画としての色気が出るじゃないですか。それが衣装や映像の力だと思うんです。そういう魅力がもっとあってもいいなと本作に出演して改めて感じました。
――今回の宇崎の衣装も、かっこいいですよね。設定とのリアリティについてはどう感じましたか?
正直、宇崎の懐事情的にすべてにリアリティがあるかといわれると違う部分もあるかもしれません。でも、それはそれとして、そのジャケットを着た宇崎に魅力があるなら、それを優先してもいいと思うんです。そういう意味で、この作品の登場人物たちにはかっこよさがあるなと思います。もちろん作品やシチュエーションによっては、ファストファッションが合っていることもあると思いますし、それがキャラクターの陰影を描く場合もあるのでケースバイケースですが。
――衣装について、間宮さんから何かリクエストされたことはありますか?
ピース法律事務所のメンバーが法廷へ向かう横並び場面の宇崎のスーツとリュックについて相談しました。新人感がすごく出ていてよかったのですが、物語が後半になっていくにつれて、その新人感はなくなっていっても良いのではないかなと。「途中でバッグとスーツを変えても良いと思うのですが、どうですか?」と相談しました。衣装全体について「こうしたい」と細かくお願いしたことはないですね。