63歳と73歳の青春
大好きなお母さんに、そんな話をさせてしまった自己嫌悪で号泣した和平少年と、息子を追い込んでしまった…ともらい泣きした和平母。
そんななか、妹の典子(飯島直子)がそのエロ本を狙っていたというエピソードがまた面白くて、「長倉家、最高…!」となった(実際に、そのエロ本は典子の部屋から見つかったらしい)。ついつい、「男の人って〜」とひとくくりに言ってしまうこともあるけれど、世の中には和平のような男性もいるんだ…と考えると、この世界も捨てたもんじゃないなと思えてくる。
ちなみに、和平は家でも職場でもいちばん上のポジション。そのため、キャッチャーのようにみんなのことを受け止めてきた。
だから、年上の成瀬(三浦友和)に、グローブを渡され、「とにかく思い切り! 来い!」と言ってもらったとき、すごく嬉しかったんだと思う。しかし、和平はピッチャーをやったことがないので、暴投してしまい、近所の窓ガラスを割ってしまった。
おじいさんに「何歳だと思ってるんだ!」と怒られながら、ペコペコ頭を下げる2人は、まるで少年のよう。まさに、63歳と73歳の青春だ。