対照的な生き方の千明(小泉今日子)と典子(飯島直子)
本作の登場人物のなかで、最も対照的な生き方をしているのが、千明と典子だと思う。千明は、テレビ局のドラマ制作部に所属し、ヒットシリーズを担当するゼネラルプロデューサー。
恋愛経験は豊富だが、結婚は二の次で、仕事に人生を注いできた。その一方、典子は高校の教師・広之(浅野和之)とデキ婚して、そのまま専業主婦に。社会に出ることなく生きてきた。
シーズン1の第9話でも、2人はこんな会話を繰り広げていた。
典子「千明みたいな人っていうかさ、仕事できたりして、ちゃんとしてる女はさ、わたしみたいなの軽蔑してるんじゃないかなって。自分で生きていく能力もないしさ、パートするくらいしか。主婦なのに、旦那にも息子にも相手にされなくてさ、そういう女を軽蔑してるんじゃないかと思ってさ」
千明「ああ、お互い偏見はあるよね。同窓会とか行くとさ、主婦の友だちはさ、旦那とか子どもの話しかしなくてさ、お前らほかに楽しいことないのかよって思うしさ。でも、主婦サイドは主婦サイドで、わたしたちを見て、今は自由で楽しそうにやってるけど、結局最後に寂しいのはそっちだろとか思ってるわけじゃん。だからお互いさまだね」
そして、千明は「結婚してるかしてないかで、なんで女はこんなにいがみ合わなきゃいけないんだろうね。子どもの頃はさ、みんな同じただの女の子だったのにね」とつぶやいたのだ。