ドラマ『キャスター』考察&感想レビュー。第4話で株が急上昇したキャストとは? スタッフ1人ひとりが見逃せないワケ【ネタバレ】
text by ばやし
ドラマ『キャスター』(TBS系)が現在放送中。本作は、テレビ局の報道番組を舞台に闇に葬られた真実を追求し、悪を裁いていく社会派エンターテインメント。3年ぶり6回目の日曜劇場主演となる阿部寛が、型破りなキャスターを演じる。今回は、第4話のレビューをお届け。(文・ばやし)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:ばやし】
ライター。1996年大阪府生まれ。関西学院大学社会学部を卒業後、食品メーカーに就職したことをきっかけに東京に上京。現在はライターとして、インタビュー記事やイベントレポートを執筆するなか、小説や音楽、映画などのエンタメコンテンツについて、主にカルチャーメディアを中心にコラム記事を寄稿。また、自身のnoteでは、好きなエンタメの感想やセルフライブレポートを公開している。
「闇バイト」による殺人事件と盗撮騒ぎの関連は?
これまで時事性の高いテーマを数多く扱ってきたドラマ『キャスター』の第4話で描かれたのは、「闇バイト」を介した殺人事件と盗撮騒動の実態だった。
とある中学校で起きた盗撮被害。表沙汰にはならなかったものの、娘の通う中学校で盗撮騒ぎが起きたとあって、報道局長の海馬(岡部たかし)は無理矢理にでも企画を立てて、総合演出の崎久保(永野芽郁)とADの本橋(道枝駿佑)を現場へ向かわせようとする。
本来ならすんなりと通るはずのない企画だったが、なんと進藤(阿部寛)は海馬の意見に賛成の意を示す。実は、海馬の娘が通う中学校には進藤の娘・すみれ(堀越麗禾)も通っていたのだ。
そんな経緯もあって、崎久保と本橋だけでなく進藤までもが中学校への取材に同席することに。彼らが校内を練り歩くなか、学生たちは無邪気にも芸能人である進藤にスマホのカメラを向ける。この自然発生的に生まれた盗撮行為をあえて映し出したことにも、誰もが「当事者」となりうる今話のテーマを暗示させているように思えた。