『対岸の家事』が掲げる一貫したメッセージとは? ドラマオリジナル展開に違和感を感じないワケ。第6話考察&感想レビュー【ネタバレ】
text by まっつ
多部未華子主演のドラマ『対岸の家事~これが、私の生きる道!~』(TBS系)が、現在放送中。専業主婦の主人公が、働くママや育休中のエリートパパなど生き方も考え方も正反対な「対岸にいる人たち」とぶつかりながら繋がっていく。今回は第6話のレビューをお届けする。(文・まっつ)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
——————————
【著者プロフィール:まっつ】
1993年、東京生まれ東京育ち。本職はスポーツウェブメディアの編集者だが、エンタメ・お笑いライターとして修行中。1週間に20本以上のラジオを聴く、生粋の深夜ラジオ好き。今一番聴くべきラジオは『霜降り明星のオールナイトニッポン』。好きなドラマは『アンナチュラル』、『いちばんすきな花』、『アンメット』。
第6話のテーマは「ロールモデル」
『対岸の家事~これが、私の生きる道!~』(TBS系)第6話は、原作である朱野帰子の小説から派生したオリジナルストーリーがふんだんに盛り込まれていたという。それでも、一人ひとりのキャラクターにブレがなく、ドラマを通じて一貫したメッセージを私たちに届けてくれた。
第6話のテーマとなっていたのがズバリ「ロールモデル」だ。自身の行動や考え方の規範となる人物や存在を指す言葉で、ビジネスに限らずスポーツ界などでも「お手本」としてしばしば使われているのを耳にする。
ただ、世間一般でロールモデルといってもひとつ(一人)に特定することはできない。人それぞれにお手本というものはあって、ある人にとってはロールモデルでも、他の人にとってはそうではないということが往々にしてあるからだ。
しかし、こと女性に関してはなぜかロールモデルのイメージが固定化されている。子育てをしながらバリバリと働き、仕事と家庭を両立させるワークライフバランスを実現した女性こそが「正義」とされているようにさえ思える。