「結婚」の魅力が詰め込まれたストーリー

『波うららかに、めおと日和』第3話 ©フジテレビ
『波うららかに、めおと日和』第3話 ©フジテレビ

 『波うららかに、めおと日和』第3話は、「結婚って、いいな」と思わせてくれるエピソードが大量発生した回でもあった。

 たとえば、(おそらく)ひとりっ子の瀧昌は、両親が亡くなってから“ひとりぼっちになってしまった”という孤独感を抱えながら生きてきたのだと思う。両親の思い出を一緒に語れるきょうだいもおらず、じっくり話を聞いてくれるような深い仲の友人もいない。でも、なつ美と家族になってから、遠慮なく両親のことを語れるようになった。「興味ないかな?」とか、「この人に話してもなぁ…」なんて思う必要がない。

 また、なつ美を本気で愛し始めたから、自分を愛してくれた両親との思い出を共有したくなったのだろう。「2人のことを誰かに話したのは、亡くなってから初めてです」と言っていた瀧昌。ようやく、両親のことを話せる、話したいと思える相手に出会えたんだ…と思うと、こちらまでジーンとくる。

 これは、第1話でのエピソードだが、なつ美が「一緒に家へ帰りますか?」と言った時、「両親が死んで、自分には縁のない言葉だと思っていた」とつぶやいた瀧昌の嬉しいような、切ないような表情がいまだに印象に残っている。

 今回も、「ホタルは、訓練で忙しい父さんが夏に帰ってくると、よく見に連れてってくれた」と話したあと、「来年、再来年、その次も見に行きたいです。わが家の恒例行事にしませんか?」となつ美に言われ、「わが家…」と驚いていた瀧昌を見て、なんだか泣きそうになった。ああ、“夫婦”ってこうして“家族”になっていくんだな…と思うと、感慨深い。

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