牧田一也(原嘉孝)が頑なに依頼を断るワケ
相変わらず血気盛んに訴訟を起こそうとするピース法律事務所の新たなターゲットに選ばれたのは、大手ハウスメーカーと権利関係で揉めていた牧田材木店。大手ハウスメーカーが開発したと主張する断熱パネルは、実は牧田材木店が先に図面を書いていた。
轟たちは職人たちから情報を集めながら、裁判で必要な証拠を揃え始めるが、牧田材木店の若社長である牧田一也(原嘉孝)には頑なに依頼を断られてしまう。その裏には、技術を盗用したメーカーに対する怒り以上に、働く職人たちの生活や会社を残して蒸発した父親への想いがあった。
そんな第4話のキーパーソンである一也を演じたのが、timeleszの原嘉孝。雁字搦めになった重荷を背負う一也の葛藤と父親に対する複雑な胸中を、熱い気持ちの込められた芝居で体現する。特にキャラクターの内面を映し出す“声の深み”は、主演の間宮祥太朗とも共通する原の武器にもなっていた。
一也と宇崎が思いの丈を声に込めて言葉を言い交わす場面では、ふたりの役者のストロングが激しくぶつかり合う。そして、この熱を帯びるシーンがあったからこそ、裁判を終えた後に父親とのやりとりで見せた表情と涙が、いっそう観ている人の心に響いた。