『続・続・最後から二番目の恋』を見て「年をとるって、悪くない」と思えたワケ。第5話で最も胸熱だったシーンは？考察＆感想【ネタバレ】

大人の恋と友情模様

　そんな家族愛に心を打たれた第5話は、もうひとつ大きな見どころがあった。それは、千明（小泉今日子）と和平のなんとも焦ったい大人の恋模様だ。

　高齢のひとり暮らしが強盗に遭っているニュースをたびたび目にした和平は、まずいちばんに千明のことが心配になったらしい。そして、「もし強盗が来たら、これを押してください！」とクマの形の緊急ボタン（千明がボタンを押すと、長倉家に森のくまさんが流れる）を渡したのだった。

　明らかに想い合っているのに、いつまでも結ばれない2人がもどかしくなることもある。でも、このグレーな関係を維持できるのも、大人だからこそ。しかし、残念なこと（？）に、千明も和平もよくモテるのだ。

　まず、千明はかかりつけ医の成瀬（三浦友和）から好意を寄せられている。成瀬は、千明が亡き妻に似ているから…と言っているが、それ以上の気持ちも持っていそう。

　また、未亡人キラーの和平は、地元鎌倉の“名物おじちゃん”こと一条さんのひとり娘・律子（石田ひかり）に「いろんな意味でわたしを壊してください！」と誘惑されている。

　それにしても、和平はなぜこんなにも未亡人に好かれるのか。個人的には、「ひとりで生きていくと決めて生きている人間もいる。でも、俺たちには、そういう強さや潔さはないだろ？」「だからこそ、隣が空いてるのが見えちゃってる」という成瀬の分析がいちばんしっくりきた。

　今後は、ちょっぴり優柔不断で、生真面目すぎる“鎌倉男子”コンビ・和平&成瀬の友情にも注目していきたいと思う（この2人が恋のライバルになる日は来るのだろうか…）。

メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。

【了】

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