徐々に危ぶまれる美海(一色香澄)との生活
美海と親子として暮らしてきた紘海だが、徐々にその生活が危ぶまれる可能性も出てきたように感じる。
旭は紘海を被害者遺族としては認識していなかったが、一緒の料理教室に通っていたことは覚えていた。そのとき紘海は“料理下手”を演じていたが、今回の面接では管理栄養士として働いていたと明かしている。
履歴書の経歴年数をごまかしていればセーフな気がするものの、旭は小さな違和感を察知しそう。灯を知る保育園の園長・小石川雪子(原日出子)が美海とはち合わせてしまうし、じわじわと綻びが広がっていく予感しかしない。
サスペンスフルな展開のなか、第4話で美海役のバトンを受け取ったのは一色香澄。『柚木さんちの四兄弟。』(NHK総合、2024)で天原椿を演じた際には、若手ながら演技派と称賛された。
本回では、思春期の繊細な心の機微を、等身大の演技で表現。リアルな表情やナチュラルな振る舞いで、より美海を魅力的な人物にした。
毎話、役者陣の迫真の演技が反響を呼んでいる“あな奪”。そんな俳優たちの熱演を堪能しながら、次週もしっかりと見届けていきたい。
【著者プロフィール:西本沙織】
1992年生まれ、広島在住のライター。会社員として働くかたわら、Web媒体でエンタメに関するコラムやレビュー記事の執筆を行っている。ドラマや映画、マンガなどのエンタメが好き。
【関連記事】
・【写真】阿部亮平が超重要人物? 貴重な未公開はこちら。ドラマ『あなたを奪ったその日から』劇中カット一覧
・『あなたを奪ったその日から』第3話考察&感想。この親子関係が本物だったらよかったのに…印象が激変したキャストとは?【ネタバレ】
・「“誰かを想う気持ち”で行動を起こす」ドラマ『あなたを奪ったその日から』仁村紗和が語る、俳優として“大切にしていること”は?
【了】