人事部ならではの壁に直面
実際、人見とウジンの努力が報われる。最終選考で半分が辞退し、二次募集をかけることになったが、その際に選考落ちをした学生の中から選んで良いと許可が出たのだ。いわゆる敗者復活戦だ。
…が、これはこれで問題が発生する。人見たちにとって全員が「いいヤツ」なので、「誰か」を選べないのだ。そこでウジンたちも改めて「人が人を選ぶことの難しさ」を実感する。
今の時代、就職先で人生が決まるというのは大げさかもしれない。でも、その人の人生に影響を与えることは間違いない。ならば、選ぶほうも考えて考え抜かなければならない。決して手を抜かない。少なくとも、日の出鉛筆の人事部は。
そんな状況の中で実施されたのが逆面接だ。学生側が面接官になり、人事部が面接を受ける側になる。これが実にナイスアイディア!
学生がどのようなことを会社に求めているか、どれだけ会社について考えているかがわかるし、会社側の受け答えによって、学生側も「本当にこの会社でいいのか?」と再度、自問自答できる。採用後のミスマッチをなくすことにつながるのだ。おもわず「なるほど」と言ってしまった。