腕と命、どう判断する?
ところが、意外にもここで立ちはだかったのは朱羅だった。腕より命を優先する朱羅と、腕を諦めさせないナオミ。冒頭と立場が逆転しているのが妙だが、里穂には今にも破裂しそうな外傷性の仮性動脈瘤があり、どちらかを諦めざるを得なかった。
そんな緊張が走る二人をまとめたのは、朱羅と一度は袂をわかった多聞真(渡部篤郎)である。「この二人が揃っていてそんな選択しかできないとは、非常に残念だ」という多聞の言葉は、二人の心を焚きつけたようす。長時間にわたる大動脈瘤と腕の同時オペを協力して成し遂げた朱羅とナオミは、意外にもいいコンビになっていくのかもしれない。
本回で新キャラクターとして登場したナオミ。知的でミステリアスな彼女は、演じる小雪のパブリックイメージとどこか重なるキャラクターでもある。加えて、小雪の放つ独自の存在感と凛とした佇まいは、シーンの緊迫感をさらに上乗せした。
本回では少しばかり対立する役どころだったが、ナオミはこれから救急科のひとりとして活躍していくメンバーである。朱羅との化学反応も、存分に期待していきたい。
【著者プロフィール:西本沙織】
1992年生まれ、広島在住のライター。会社員として働くかたわら、Web媒体でエンタメに関するコラムやレビュー記事の執筆を行っている。ドラマや映画、マンガなどのエンタメが好き。
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