『続・続・最後から二番目の恋』が他のドラマと一味ちがうワケ。次回、カオスを予感させるラストとは? 第6話考察&感想【ネタバレ】
text by 菜本かな
小泉今日子&中井貴一がW主演のドラマ『続・続・最後から二番目の恋』(フジテレビ系)が現在放送中。古都・鎌倉が舞台のロマンチック&ホームコメディ。前作から11年を経て、相変わらずの二人の距離感で流れゆく人生を見つめる。今回は、第6話のレビューをお届け。(文・菜本かな)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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「何度でも騙されてあげてください」
千明(小泉今日子)、和平(中井貴一)に背中を押され帰郷
両親と過ごせる日数の目安は、帰省回数に(85-親の年齢)をかけると分かるらしい。もちろん個人差はあれど、実際に計算したらかなり少なくて驚いた。
わたしは、親が大病をした経験があるため、「できるだけたくさん喋っておかなきゃ」と思うことが増えたが、千明(小泉今日子)のように、両親ともに健康な人は「いつでも会えるから〜」と甘く考えてしまいがち。そのため、母が「お父さんが肝臓の病気になった」という嘘を使って「顔を見せに来い」と言ってきても、千明は「どうせ、嘘だから」と帰ろうとしない。
そんな千明に、和平(中井貴一)は、「いいじゃないですか。嘘でも。何度でも騙されてあげてください。会いたいと言ってくれる親が、そこにいるんですから。ここにいる長倉家のみんなは、同じことを思っていると思いますよ。我々は、早くに親を亡くした子どもたちですから。会いたくても会えない」と声をかけるのだった。
長倉家の雰囲気があまりにも明るいので忘れてしまいがちだが、和平のきょうだいたちはみんな幼い頃に両親を亡くしている。さらに、和平の娘・えりな(白本彩奈)も母親を亡くしているため、それぞれが大切な人に会いたくても会えないもどかしさを抱えながら生きてきたのだろう。