「北川景子さん以外はあり得なかった」ドラマ『あなたを奪ったその日から』企画・プロデューサーが制作秘話を語る。インタビュー

text by 編集部

事故で最愛の娘を失った母が、事故を起こした男の娘を誘拐して復讐を果たそうとするー。ドラマ『あなたを奪ったその日から』(カンテレ・フジテレビ系)が、SNSを中心に話題を呼んでいる。今回は、企画を担当した水野綾子さんとプロデューサーの三方祐人さんにインタビューを敢行。本作の魅力をたっぷり伺った。(取材・文:編集部)

————————————–

企画を考えているときに閃いた「人の心は万華鏡」

ドラマ『あなたを奪ったその日から』第2話©カンテレ
ドラマ『あなたを奪ったその日から』©カンテレ

―――心揺さぶられる展開に、毎週ドキドキしながら拝見しております。はじめに、本作の企画経緯を教えてください。

水野「『血の繋がっていない他人とも家族になれる』、このテーマが企画の出発点ですね。あと、私自身復讐劇がとても好きなんですが、結末が同じになりがちなので、『自分の子供を殺した人に同じ思いを味わわせる』という形で趣向を凝らしました」

―――本作は、主人公の中越紘海(北川景子)を中心に、登場人物の複雑な内面が描出されています。その点、人間の心の多面性が大きなテーマとなっている気がします。

三方「鋭いご指摘ですね。というのも、実は本作、企画段階のタイトルが『万華鏡』だったんです」

―――確かに作中で、「人の心は万華鏡」というセリフがありましたね。このタイトルは、水野さんが発案されたんでしょうか。

水野「企画を考えているときに閃きました。万華鏡って、見る角度によって見え方が変わりますよね。同じように、そりが合わない人と接するときでも、偏見や思い込みを取っ払って接すると相手への見方がガラッと変わることがある。

多面性というテーマを念頭に置いているわけではありませんが、こういった実感が無意識のうちに反映されているのかもしれないですね」

1 2 3 4 5 6
error: Content is protected !!