美海のコミカルさとキュートさ
―――第4話では、一色香澄さん演じる中学生の美海が登場します。一色さんはオーディションで選ばれたと伺ったのですが、どんなところが決め手になりましたか。
三方「僕たちが考える美海像にシンクロしていたというのが大きいですね。オーディションでは、第4話の冒頭の、美海が『何卒、お小遣いを前借りしたく』と紘海に懇願するシーンを演じてもらったんですが、正座したのが一色さんだけだったんです」
水野「確かにそうでしたね。その時の動きがコミカルでキュートで面白くて、私たちが考える美海像にぴったりでした」
三方「そうなんです。何も正座をしなくても、という声もありましたが(笑)。しっかり美海を考えて演じてくれたんだな、というひたむきさも含めて、僕たちの考える美海そのものだった。この点が、一色さんを選んだ決め手ですね」
―――ちなみに作中では、美海は「鉄道オタク」として描かれていますね。
水野「この設定だけは誰に反対されても絶対押し切りたいって思っていました。誰も反対しなかったですけど(笑)」
―――一般的に、鉄道オタクって男の子のイメージが強いので、かなり意外な設定でした。
水野「実は、美海も灯も、初めは男の子の設定でした。でも、あまり意外性がないので、途中で女の子に変えたんです」
―――確かに女子で「鉄道オタク」というのは、視聴者の意表をついた設定ですよね。
三方「はい。リサーチによると、女の子の『鉄道オタク』もいなくはないみたいなんですが、少ないみたいですね」