ドラマ『魔物』第5話考察&感想。塩野瑛久“凍也”がクズすぎる…女同士のマウント合戦が物悲しく見えたワケ【ネタバレ】

text by 苫とり子

麻生久美子主演の金曜ナイトドラマ『魔物(마물)』(テレビ朝日系)が放送中。本作は、『梨泰院クラス』のSLLとテレビ朝日による、日韓共同制作によるオリジナル作品で、美しくも上質な禁断のラブサスペンスだ。今回は、第5話のレビューをお届け。(文・苫とり子)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

——————————

女同士のマウント合戦開幕

『魔物마물』第5話 ©テレビ朝日・SLL
『魔物마물』第5話 ©テレビ朝日・SLL

「いつから、こちら側に来てしまったのだろう。違う世界で生きていたはずなのに」

『魔物(마물)』第5話の最大のハイライトは何といっても、ラストであやめ(麻生久美子)が夏音(北香那)、陽子(神野三鈴)とサムゲタンを囲むシーンだろう。

 そこで繰り広げられるのは、女同士のマウント合戦。お互いを笑顔で攻撃し合う修羅場に戦慄するとともに、弱さを隠して虚勢を張る彼女たちがどこか物悲しく見えた。

 夏音が起こした自殺騒ぎにより、弁護士のあやめと依頼人である凍也(塩野瑛久)の不適切な関係が明るみに。全てを失ったあやめは凍也との恋に溺れていく。

 病院から退院した夏音が行方をくらませ、狼狽する凍也を家に招き入れたあやめ。以来、2人は一緒に暮らし始める。朝から晩まで凍也の寵愛を一身に受ける幸せな日々。オフィスでは冷遇されているあやめだが、凍也が家で待っていると思えばそれも苦ではなかった。

1 2 3 4
error: Content is protected !!