深見(小関裕太)は昭和初期のバチェラー?
容姿端麗で仕事もできて家柄も申し分ない。瀧昌の同僚・深見(小関裕太)は、昭和初期のバチェラーのような存在と言えるだろう。そんなMMK(=モテてモテて困る)な彼が沼るのは、やっぱり「おもしれぇ女」。芙美子(山本舞香)のように知性があり、自立した女性は深見の好みにドンピシャだったのだろう。
「もう5分早く来れば良かったなあ。あなたの横顔に見惚れる時間がほしかったので」なんて深見が言えば、だいたいの女性は目がハートマークになり、彼にゾッコンになっていたのだと思う。しかし、芙美子は「歯が浮くような台詞、よく真顔で言えますね。軽蔑とともに、若干尊敬いたします」と引いた感じで返す。ここで、「俺の常套句が通じないなんて〜」とあたふたするのではなく、「これは予想外の反応」と余裕たっぷりなのが、深見のズルいポイントだ。
深見にとって結婚とは、「家を守るために夫婦になり、跡目のために子をもうける制度」。そのため、「お互い義務を果たせば、あとは自由にしていい」と考えているらしい。ただ、ここまで割り切っているのには、過去に何らかの恋愛のトラウマがあったのでは? と思ってしまう。
もちろん、論理派の人は、そういった割り切った考えを持っていることが多かったりする。ただ、「恋情などを持っていると、変に期待して願望を押し付けて、願望と違うからと勝手に失望する」という発言からは、過去に恋情を持った相手がいて、失望した経験(もしくはされた経験)があるような気配を感じた。