今田美桜主演のNHK朝ドラ『あんぱん』。本作は、漫画家・やなせたかしとその妻・小松暢をモデルに、何者でもなかった2人があらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した『アンパンマン』にたどり着くまでを描いた、愛と勇気の物語。さっそく、第55話を振り返ろう。（文・野原まりこ）【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】

——————————

不穏な空気を残して次週へ…。

　小倉連隊に動員が下令され、嵩（北村匠海）は中国に行くことに。出発前日、班員たちが酒を飲んで盛り上がる中、嵩はひとり星を眺める八木（妻夫木聡）にこれまでの礼を伝え、八木の横顔が描かれたスケッチを渡す。八木は、何としても生きて帰りたいと言う嵩に、戦地では卑怯者になり、仲間がやられても仇を取ろうと思うなと言い残す。

　そうして、小倉連隊は中国・福建省の奥地に送られる。すると突然銃声が鳴り響き、隊に緊張が走るが、相手が味方だとわかり、ホッと胸を撫で下ろす。

　駐屯地。嵩は幼馴染の岩男（濱尾ノリタカ）に再会する。岩男は、幼い頃に嵩のお弁当を横取りした話を懐かしそうに話すが、伍長となった嵩を敬う姿勢を見せた。

　そうしてやっと訪れた休憩時間。嵩は軍曹（田中俊介）に八木の似顔絵を突きつけられ、「これを描いたのはおまえか？」と詰められる。

　不穏な空気を残して終了した第55話。来週の放送にも期待が高まるが、ここで一旦今週のハイライトである、第54話について深掘りしていく。朝ドラ終了後に放送のトーク番組『あさイチ』に千尋役の中沢元紀が出演。『あさイチ』視聴者は、「豪ちゃんに続いて千尋君まであさイチに。そこにいてはだめよ。早く帰りなさい」とコメントを寄せた。第54話で退場フラグが立った千尋が、戦死した豪（細田佳央太）と同じく『あさイチ』に出演し、何かを察してしまうのだった…。

　そして、『あさイチ』に嵩役の北村匠海がVTR出演すると、第54話の千尋が嵩に思いを打ち明けるシーンでは、テスト撮影と本番では中沢の芝居が変わったという撮影秘話を披露した。

　Xには視聴者より、以下のようなコメントが寄せれた。

「今朝は千尋（中沢元紀さん）がゲスト！ 嬉しいと同時に心がザワつく…と思っていたら、みなさん同じ気持ちだった笑」「ああ、千尋も現代の髪型になっている。やはりもう戻ってこないのか」「そっか、リハーサルでは泣いてたのか…」と、悲しみをあらわにする。

　また、本日の放送も、来週へ続く大事な回となった。

「今日は嵩が先輩の似顔絵を描いてるところ、そしてそれを喜んでる先輩、泣き笑いで酒を飲む先輩に泣いた」「岩男の再登場にホッとしたのも束の間、次週予告は…高知に空襲が…」

　今週の放送に心の整理がつかないまま、次週へ…。
（文・野原まりこ）

【関連記事】
・【写真】北村匠海が戦地へ…貴重な未公開カットはこちら。NHK朝ドラ『あんぱん』劇中カット一覧
・次の朝ドラヒロインにふさわしい女優は？ 次世代の国民的女優5選
・歴代最高の朝ドラヒロインは…？ 連続テレビ小説史上もっとも魅力的な女性主人公5選