役者はそろった…ドラマ『ダメマネ!』ラスト1話で期待する、安田顕“犀川”のシナリオとは? 第9話考察&感想レビュー【ネタバレ】

text by あまのさき

川栄李奈主演のドラマ『ダメマネ! ーダメなタレント、マネジメントしますー』(日本テレビ系)が現在放送中。本作は、毒舌の新人芸能マネージャーが崖っぷちタレントたちのために奔走する人生リベンジコメディ。今回は、第9話のレビューをお届けする。(文・あまのさき)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 感想 レビュー】

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TOYOプロ炎上で解散の危機?

『ダメマネ! ーダメなタレント、マネジメントしますー』第9話©日本テレビ
『ダメマネ! ーダメなタレント、マネジメントしますー』第9話©日本テレビ

 トップスター・真田(山田涼介)の熱愛のみならず、その相手が事務所のマネージャーで、しかもかつて不祥事で世間を騒がせた元天才子役・神田川美和(川栄李奈)ということが明らかになって、TOYOプロは炎上。業界内でも扱いづらい存在となってしまい、タレントたちが仕事を干される事態に。

 会社の倒産もありうる苦境のなか、犀川(安田顕)はTOYOプロ主催の舞台「愛おしい子」のプロデューサーを務めるよう美和に指示を出す。

「愛おしい子」は、もともとは真田のマネージャーだった玲子(吉瀬美智子)が長年温め企画した舞台で、スポンサーもキャストも決まっていたが、度重なるスキャンダルですべてご破算になってしまっていた。そのため、事務所を救う起死回生の一手どころか、現時点では上演できるかどうかすらも怪しい。

 そこで美和は、最後の頼みの綱として、かつて自分をかばってくれた伝説の女優・朝倉紫乃(寺島しのぶ)に主演をお願いできないかと考える。

 そんな折、美和は紫乃の娘・凛(田畑志真)と出会い、紫乃の家を訪ねることに。女優復帰して主演をやってくれないかとお願いするも、ほぼ門前払いされてしまう。しかし、帰宅の道中で凛と話をするうちに、彼女の父親が犀川であることを聞かされる。

「私はあなたの芝居が観たい」
素直な感情をぶつける美和(川栄李奈)

『ダメマネ! ーダメなタレント、マネジメントしますー』第9話©日本テレビ
『ダメマネ! ーダメなタレント、マネジメントしますー』第9話©日本テレビ

 美和をかばい、世間のバッシングに遭う当時の紫乃を支えた犀川。2人の間には愛情が芽生えるも、女優とマネージャーという立場の違いから、1度だけ関係を持ち、そのまま会うことはなかったという。

 この話を聞いた美和は、再び紫乃のもとを訪れ「もういいじゃないですか、誰かのために我慢する人生は」と声を掛ける。だが、こんなことでは紫乃の心は変わらない。これより少し前、娘の存在を知った犀川も、紫乃へ謝罪の弁を述べにやって来ていたが、こちらも紫乃は突っぱねていた。

 それはそうだろう。紫乃は別に、誰かに助けを求めていたわけではないし、まして娘のために我慢していたわけでもない。少なくともそんなことは口にしていなかった。紫乃から話を聞く前に、彼女の現状から、憶測でものを言ったに過ぎない。お節介で、ある意味、傲慢だ。

 再び断られてしまったことで落ち込んだ美和だったが、真田に励まされ、もう一度紫乃のもとへ。そこで、「私はあなたの芝居が観たい」という素直な感情をぶつける。いままで犀川の書くセリフに感情を込めて言うことばかりだった美和にとって、大事な一歩だ。これだけでも収穫と言えるだろう。

さらなる“犀川シナリオ”に期待?

『ダメマネ! ーダメなタレント、マネジメントしますー』第9話©日本テレビ
『ダメマネ! ーダメなタレント、マネジメントしますー』第9話©日本テレビ

 紫乃はイエスもノーも言わずにその場を去ってしまったが、翌日、舞台の稽古場に颯爽とやって来た。美和の言葉に心を動かされ、女優に復帰し、舞台の主演をやってくれるという。

 役者はそろった。美和にとってのリベンジである、紫乃を表舞台に戻す、という夢が間もなく叶いそうだ。

 そして、きっとこの裏側には、もっと大きな“犀川シナリオ”が隠されているのだろう。紫乃が復帰するとしたって、脇を固める肝心の役者たちがTOYOプロのお荷物扱いを受ける第4部所属のタレントたちばかりではさすがに心もとない。

「愛おしい子」は、血のつながらない親子の話らしいから、娘役として美和が女優復帰するなんてことも…?

 また、かつては別離の道を選んだ犀川と紫乃の関係は、いまの美和と真田の“叶えない恋”の形とダブる。タレントとマネージャーの恋はご法度だとしても、タレント同士の恋ならば許されよう。なにより2人には幸せになってほしいので、このあたりにも犀川がうまく作用してくれたらうれしい。

 最終回の予想をするはずが、どんどん願望になってしまった。どたばたと賑やかな物語のなかを生きたみんなが、笑顔のラストを迎えることを期待したい。

【著者プロフィール:あまのさき】

アパレル、広告代理店、エンタメ雑誌の編集などを経験。ドラマや邦画、旅行、スポーツが好き。

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【了】

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