“青鬼に”ゾクゾク…菊池風磨が“占拠”シリーズに不可欠なワケ。ドラマ『放送局占拠』第2話考察&感想レビュー【ネタバレ】
櫻井翔主演“占拠”シリーズの第3弾『放送局占拠』(日本テレビ系)が放送中だ。警視庁の立てこもり犯罪対策班「BCCT」に出向した武蔵三郎(櫻井)の前に、武装集団が再び襲来。放送局を舞台にしたタイムリミットバトルサスペンスだ。今回は第2話のレビューをお届け。(文・浜瀬将樹)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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“拷問装置”熱湯風呂が登場!?
都知事候補や番組スタッフら500人を人質に、テレビ局に立てこもった武装集団「妖(あやかし)」。彼らはある準備をしていた。それはテレビ番組の生放送である。人質のスタッフを数名ピックアップし、カメラやテロップなどの準備をさせた後、ニュース番組を放送。一部人質と共に解放した武蔵に、元サッカー選手で都知事候補の三河龍太郎(北代高士)の「隠された闇」を暴くよう指示を出した。三河のもとには、熱湯風呂が用意されていて……。
武蔵が人質の闇を暴くのは、“占拠”シリーズでもおなじみ。これからテレビ局に残った人質一人ひとりの闇が暴かれていくことで、「妖たちがなぜ放送局を占拠したのか?」、「人質たちの闇とは?」といった疑問はもちろん、妖の目的も明確になるはず。
また、人質にはユニークな拷問装置が用意されるのが通例だ。テレビ局には改良を加えれば、殺傷能力の高まる装置がたくさんある。熱湯風呂のように、これから、テレビで目にしたことのある装置が、次々と登場してくるかもしれない。ある意味、バラエティーの企画で使われる装置と、この物語の相性は抜群と言えるだろう。
ゾクゾクの世界に誘う菊池風磨の存在感
「妖」と同時並行で動いているのが、青鬼・大和耕一(菊池風磨)である。武蔵の義弟で刑事の伊吹裕志(加藤清史郎)に運転をさせてクリーニング店へと向かった大和。伊吹に、店主・間崎(谷川昭一朗)を拉致するよう脅した。
車の中にいる大和に監視されながら、間崎と接触する伊吹。警察に通報するよう促すも、結果的に大和に見つかり、間崎は眠らされてしまう。伊吹は顔面蒼白だ。
「こんなことだろうと思っていました。次、同じことをしたら死にますよ」
一瞬、鋭い表情をしたかと思ったら、ニヤリと笑って「……伊吹刑事」と続けた。
菊池はもはや“占拠”シリーズには欠かせない存在である。大和の“何をしでかすか分からない独特の空気”を見事に体現しており、視聴者の期待感を煽る。ステージではキラキラしていて、バラエティーではハツラツとしていて、俳優業では演技で我々を釘付けにする。どんな場所に立っても圧倒的存在感を放ち、煌々と光り続けられるのは、やはり彼がスターだからだろう。
武装集団キャストが解禁!人気芸人が登場
第2話より、武装集団「妖」を演じるキャストが解禁。今回は、芝大輔(モグライダー)が、和泉さくら(ソニン)に重傷を負わせた天狗役、瞳水ひまりが、武蔵の娘・えみり(吉田帆乃華)を追っていたがしゃどくろ役を演じていたことが発表された。
モグライダーは、『M-1グランプリ』2021、2023ファイナリストのお笑いコンビ。ツッコミの芝は、そのビジュアルも相まって、『オクトー ~感情捜査官 心野朱梨~』(読売テレビ・日本テレビ系/2022年)や『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』(TBS系/2024年)など、映画やドラマにも数多く出演している。
最近では、YouTubeチャンネル『フィルムエストTV』にて公開された、昔懐かしい“2時間ドラマあるある”満載の友近主演ドラマ「友近サスペンス劇場」で、主要キャストとして出演。再生回数400万回超えを突破して話題をさらった。現在放送中のNHK連続テレビ小説『あんぱん』に出演する23歳の俳優・瞳水と共に、物語をどうかき乱すのか。
芝のように「占拠シリーズ」にお笑い芸人がキャスティングされるのは珍しくない。3シーズン連続出演中の情報分析官・志摩蓮司を演じるぐんぴぃ(春とヒコーキ) 、前作『新空港占拠』では、サーヤ(ラランド)、竹内まなぶ (カミナリ)、『大病院占拠』では、大水洋介(ラバーガール)など、そうそうたるメンバーが出演している。芸人たちは、キャラクターが知られている分、視聴者の目を引くし、人気キャスト、新人キャストの中間にいる“スパイス”としても打ってつけ。今回、そのなかで芝がどう物語に絡んでくるのか、注目が集まる。
【著者プロフィール:浜瀬将樹】
1984年生まれ。フリーランスの編集・ライター。映画、ドラマ、バラエティー番組の会見取材、俳優さんや芸人さんなどのインタビュー、ドラマや俳優さんのコラム、お笑いのライブレポートなど、エンタメ系を中心に執筆している。
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