斎藤工”政宗”の頭痛には理由が? 永尾柚乃”凛”との唯一無二の関係性とは? ドラマ『誘拐の日』第4話考察&感想【ネタバレ】

ドラマ『誘拐の日』(テレビ朝日系)が放送中だ。本作は、斎藤工演じる誘拐犯と、永尾柚乃演じる記憶を失った天才少女2人の奇妙な逃亡劇&特別な絆を描く《巻き込まれ型》ヒューマンミステリー。今回は第4話のレビューをお届けする。(文・ふくだりょうこ)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 感想 レビュー】

——————————

凛(永尾柚乃)は、天才を人工的に作り出すプロジェクトの被験者

『誘拐の日』第4話 ©テレビ朝日
『誘拐の日』第4話 ©テレビ朝日

 医学博士・水原由紀子(内田有紀)が研究のために使っている別荘に連れてこられた政宗(斎藤工)と凛(永尾柚乃)。政宗が目を覚ますと、凛の頭には無数のコードが繋がれていた。うろたえる政宗に水原は淡々と説明を始める。

 ここで明らかになったのは凛が次世代知能開発プロジェクトの被験者だということ。凛の父親、祖父が二代にわたって天才を人工的に作り出す方法を研究していたのだ。それを凛で試していたのだ。

 水原は、政宗の娘の手術代と術後のケアと引き換えに、凛を置いて政宗に去るように言う。

 政宗からしてみれば破格の条件だ。とはいえそんな好条件、口だけではないか? と思ったが、水原は本当に医者を手配してみせた。「約束は破らない主義なの」という水原の言葉に噓はなかった。

 しかし、政宗はほだされず疑いの目を向けていた(凛に影響を受けてのことだが)。親切すぎるのは怪しい、その通りだと思う。

 事実、政宗は命を狙われることなるが、こんな事態を見越していた政宗と凛は脱走後に落ち合うことを目論んでいた。

凜が心を許すのは政宗(斎藤工)だけ?

『誘拐の日』第4話 ©テレビ朝日
『誘拐の日』第4話 ©テレビ朝日

 突如登場した、次世代知能開発プロジェクト。

 庶民には天才を生み出すことがそんなに重要なことなのかが分からない。果たして、子どもの尊厳を踏み躙ってまでやるべきことなのだろうか。

 水原自身も倫理的に問題があることは分かっているため、進行形のプロジェクトが明るみに出ることを恐れている。それでも、自分たちの手で「人工的な天才」を生み出したいらしい。

 一方、凜はいくらか記憶を取り戻したようで、水原のことを認識した。腕にあった痣は、殴られたものではなく、薬剤を注射された跡だった。

 凛は政宗「また私が記憶を失ったら事実は言わないで。また私のパパだぞって嘘をつき続けてね」と言う。

 政宗に言いたい放題だった凜だが、彼女にとって、政宗と過ごした日々は生まれて初めての人間らしい時間だったんじゃないだろうか。2人を見ていると、「親子」でも「友達」でもない、既存の言葉では表現しがたい絆を感じる。

 凜が心を許しているのはきっと政宗だけだ。

政宗の頭痛には何か理由が?

『誘拐の日』第4話 ©テレビ朝日
『誘拐の日』第4話 ©テレビ朝日

 警察の方にも動きがあった。政宗の案件は県警が乗り出してくることになり、所轄の須之内(江口洋介)たちは後方支援という名の雑用係に回されてしまう。こちらはこちらで動きが興味深い。須之内は刑事部長の辰岡(徳重聡)と因縁があるし、定番の所轄vs県警はワクワクハラハラしてしまう。

 当然、じっとしていろと言われてその通りにする須之内ではない。須之内は誘拐事件と、凛の両親が殺された事件とでは別物と考えているので、県警に任せていないのは予想通りだ。

 須之内らが怪しいと思っているうちの1人が七瀬家の警備をしていた警備保障会社の松田(春海四方)。医療過誤で妻とおなかの中にいた子どもを失っており、一度は病院を訴えたものの、すぐに取り下げ、七瀬家の経営する病院で働いているのだから何か裏があるのではと疑ってします。

 さらに医師の田川(デビット伊東)は警察にもまだ言っていない七瀬院長の秘密を握っているという。

 4話まで来たところ、登場人物がみんな怪しさが増すばかりだ。ケビン福住(鈴木浩介)は次世代知能開発プロジェクトに投資しているようだけれど、裏では政宗を殺す手筈を整えていたりと、ヤバいことを色々とやっていそうだ。

 そして、もう一つ気になるのが政宗の頭痛。凛が記憶を取り戻すときに頭痛がしているようだが、なんとなくそれと似ている気がする。もしかして、政宗も過去にプロジェクトの被験者だった可能性はないだろうか。

 プロジェクトについて分かっているのは「被験者は脳がまだ柔軟で成長過程にある幼い子どもであること」と「凛は完成体第一号であること」。

 凜の祖父の代から研究を続けているというなら、被験者は相当多いはず。もしかすると汐里(安達祐実)も。だからこそ汐里は凛を誘拐のターゲットとして選んだのではないか。

 飛躍しすぎかもしれないが、次世代知能開発プロジェクトが事件の鍵になっているのは間違いなさそうだ。

【著者プロフィール:ふくだりょうこ】

大阪生まれ関東育ちのライター。
大学卒業後からライターとして活動、シナリオ制作やエンタメジャンルの記事を中心に執筆。
ドラマと邦画、ハイボールと小説が好き。

【関連記事】
【写真】斎藤工&永尾柚乃コンビが可愛すぎる…貴重な未公開写真はこちら。ドラマ『誘拐の日』第4話劇中カット一覧
衝撃の展開…安達祐実“汐里”が怪しすぎる? 現時点で判明していることは? ドラマ『誘拐の日』第3話考察&感想レビュー【ネタバレ】
ダダをこねる斎藤工”政宗”が最高…今、一番怪しい人物は? ドラマ『誘拐の日』第2話考察&感想レビュー【ネタバレ】

【了】

error: Content is protected !!