やなせたかしの名曲「手のひらを太陽に」誕生の意外な瞬間とは? NHK朝ドラ『あんぱん』河合優実“蘭子”に急展開の予感…。

text by 野原まりこ

今田美桜主演のNHK朝ドラ『あんぱん』。本作は、漫画家・やなせたかしとその妻・小松暢をモデルに、何者でもなかった2人があらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した『アンパンマン』にたどり着くまでを描いた、愛と勇気の物語。さっそく、第100話を振り返ろう。(文・野原まりこ)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】

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嵩(北村匠海)が知らなかったこととは?

連続テレビ小説『あんぱん』第20週 第100話 ©NHK
連続テレビ小説『あんぱん』第20週 第100話 ©NHK

 舞台公演は成功して幕を閉じるが、嵩(北村匠海)はぼんやりとしていた。数日後、また一緒に楽しい仕事をしようとたくや(大森元貴)がやって来る。しかし、嵩は聞く耳を持たず、やってみてはと言うのぶ(今田美桜)にも、口出ししないでくれと反論し、それ以来2人はぎくしゃくする。

 そんな中、のぶは生活費を稼ぐために八木(妻夫木聡)の店で手伝いをしていた。そこへ蘭子(河合優実)が訪ねてくる。のぶは八木に蘭子が映画評を書いているという話をするが、蘭子は実力があっても認められないとこぼす。八木は「逆境が人に及ぼすものこそ美しい」とシェイクスピアの言葉を引用する。

 何も知らず八木に会い来た嵩は、店で働くのぶの姿を目にする。そこで嵩は初めてのぶが自分を支えるために苦労していることを知ったのだった。

 2人は大雨の中、家路につく。のぶは、停電した室内で懐中電灯に照らして赤い血が透けた手のひらを嵩に見せる。その手を見た嵩は「手のひらをすかしてみれば、真っ赤に流れる僕の血潮」とつぶやく。

 漫画家と名乗るものの、一筋縄ではいかない現状にピリつく嵩。しかし、それでも嵩を信じて支え続けるのぶの姿が胸を打った。放送終了後のXには、視聴者による感想が多数寄せられていた。

「あの一言は、本当はケンカの第一歩でもおかしくないのに、のぶちゃんは、優しいし、寛大すぎるよ!!」「のぶが副業してる。」「懐中電灯からだったの!?」「わぁあの歌の歌詞ってやなせたかしだったのか!知らなかった。」「八木さんと蘭子ちゃんが共鳴」「蘭子と八木さんて最終的にくっつくのかな?と思わせる展開だったな。」

 懐中電灯に照らされた手のひらを見た嵩が、童謡「手のひらを太陽に」の一節を披露する、感動的なシーンで幕を閉じた第100話。また、八木と蘭子の関係にも注目が集まった。

 回を重ねるごとに味わい深い内容となっていく『あんぱん』。次週の放送にも期待が高まる。 

(文・野原まりこ)

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