ドラマ『真夏のシンデレラ』は平成の“月9”世代必見

夏の“月9”を遡れば、1997年放送『ビーチボーイズ』を筆頭に、2013年放送『SUMMER NUDE』、2016年放送『好きな人がいること』などが挙げられる。

夏の海辺を舞台にした数々の人気作を放送してきた、青春時代に平成の“月9”を享受してきた、アラフォー世代には懐かしく映っているだろう。

少し前にブームとなった考察ドラマや、鉄板の職業ドラマがしばし続いたこともあり、「そうそう、夏といえばこれ！」と王道恋愛ドラマを待ちわびていた人も実は多いのではないだろうか。

現実にはそう上手くは運ばないものの、登場人物の誰かに自分を重ねることで、ひと夏の疑似恋愛体験をできる面白さがある。

回数を重ねるごとに少しずつ関係が進展し、第4話ではお互いに名前を呼びあい、第5話では東京でさらに距離を縮めた夏海と健人。次第に夏海への思いに気づいて心が揺れる匠と、健人が正々堂々のライバル宣言。

間宮と神尾が共演した『ナンバMG5』（2022年4月期）ではヤンキー同士、“ツレ”だった2人が今度は恋敵というのもくすぐられる。

真夏の海辺を舞台に、これからどんなドキドキ展開が待っているのか。ラストまで王道を貫いてくれることを願うばかりだ。

（文・柚月裕実）

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