明日香がとにかくもどかしい…!
そんな明日香はやっぱり恋愛にも消極的で、なおかつ“不器用”である。伝えたいことを伝えられない。けれど、言いたくないことはすぐ出てくる。遥斗を気遣って先回りしたことで、彼を傷つけてしまうことも多々あった。
“コミュニケーションの正解”なんて、当の本人たちには分からないことだけれど、第三者視点で物語を眺めていると、あまりに意思疎通が上手くいっていない二人に、何度も歯がゆい思いをした。
誕生日を忘れてしまった遥斗に、今日が誕生日だと伝えられない…? サラッと伝えたらいいじゃん…! 携帯を落として一人で探してた…? 落とした時に「待って〜!!」と皆んなを引き止めればいいじゃん…と。
これは全く悪いことではないのだが「来年の誕生日はどんなケーキが食べたい?」と遥斗に訊かれた際、「ショートケーキとか、あ、タルトもいいな」「じゃあ両方食べよう」「いやだ、太るよ〜」と仲睦まじい感じで話していた明日香にさえ、食べればいいじゃん…!!! とヤキモキしてしまう自分がいた。
他作品の広瀬アリスならば、ふたつと言わずショーケースにあるケーキ全部をむしゃむしゃ食べてくれそうなガッツがあるのに…と思うからこそ、本作の明日香がもどかしく感じてしまうのかもしれない。
物語に乗りきれていない自覚はあれど、それでも結末が気になってしまうのが、悲恋モノの“引力”なのだろう。和樹(綱啓永)はこのまま当て馬ルートを突き進んでしまうのか? 最後の最後に吾朗(前田公輝)がなにか事件を起こすのではないか? そして、メインの二人はどうなってしまうのか…?
最終回一歩直前になった今も『366日』に対する興味は今も尽きない。願わくば、名曲『366日』の思い出が悲しいものにならないように、とびきりのハッピーエンドを祈るばかりだ。
(文・明日菜子)
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