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高橋文哉の天才技がスゴい…細部から伝わる”自信”のワケとは?金曜ドラマ『フェルマーの料理』第2話考察&感想レビュー

text by 柚月裕実

高橋文哉と志尊淳がW主演を務める金曜ドラマ『フェルマーの料理』(TBS系)が放送中。数学と料理を掛け合わせた、これまでにない新感覚のストーリーで金曜の夜を彩る。第2話では、主人公・岳が「K」のまかない作りを課せられた。今回はそんな第2話のレビューをお届けする。(文・柚月裕実)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】

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【著者プロフィール】

エンタメ分野の編集/ライター。音楽メディア、エンタメ誌等で執筆中。コラムやレビュー、インタビュー取材をメインにライターと編集を行ったり来たり。SMAPをきっかけにアイドルを応援すること四半世紀超。コンサートをはじめ舞台、ドラマ、映画、バラエティ、ラジオ、YouTube…365日ウォッチしています。

「K」のメンバーを”全員”納得させるまかないは作れるか!?

『フェルマーの料理』©TBS
フェルマーの料理©TBS

「北田岳です、今日からよろしくお願いします!」声を張った岳に、料理人たちは一瞥しただけですぐさま作業に戻った。ピンと張り詰めた独特の空気が流れる二つ星レストラン「K」――。

大学進学を蹴り、親元を離れて上京した北田岳(高橋文哉)。朝倉海(志尊淳)のリッチなマンションに居候しながら二つ星レストラン「K」で働く生活がスタートした。ここで岳に課せられたのはまかない作り。同じ厨房で働くスタッフの全員から合格をもらわなければクビというルールだ。当初1カ月だったはずが、朝倉の気が変わってたった1週間で決めなければならない。早くも過酷な試練が岳を待ち受けていた。

振り返ってみれば、「今日からがんばんなよ」と蘭菜(小芝風花)に声をかけられたのが唯一のやさしい言葉だったかもしれない。厨房ではフライパンやボウルなどの調理器具とスプーンや泡だて器などがカチカチとぶつかる金属音。

孫六(板垣李光人)からジャガイモの皮むきに加えて、3ミリ程度のダイス状、ブルノワーズに切るように頼まれた。頼まれたというよりは、試されたに近いが。それでも岳は集中して細かな作業をやってのけた。

孫六から「上出来」と評価されたものの、忙しさに押されて乱れたブルノワーズは0点、洗いものに追われ、まかないのチャンスも失った。そして蘭菜からも「才能があるって聞いてたけど、それ以前の問題だったみたいね」。

まるで戦場のような厨房に圧倒され、足が棒のようになるまで働いた岳。寧々(宮澤エマ)や魚見(白石聖)との会話を通して、岳はまかないにふさわしい一品にたどり着く。

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