野村周平「いかにもストーカーしてそうって思われる姿にはしたくなかった」
“大儀見”と“夢川”のキャラクターづくりについて
―――撮影中、アドリブを仕掛けられたりもされたのでしょうか?
塩野「めちゃめちゃされました(笑)。テストはもっと自由にやってましたよ」
野村「そうですね、テストは自分の士気を上げる意味もあって自由にやりました。テストでふざけて、本番は真面目に」
塩野「周平くんは『テストはサービスショットだ』って言ってました。あれは名言です(笑)」
―――具体的にどのシーンがアドリブなのか教えてもらえませんか?
塩野「序盤の1、2話で写真を投げつける場面は完全に周平くんのアドリブです」
―――バディものということでお2人のやり取りのシーンが多いかと思いますが、その中で自然に生まれたりするものはありますか?
塩野「アドリブというか、芝居のテンション感は、お互いが喋って生まれたみたいなところはありますね。台本を読んだ時の大儀見の雰囲気と、実際に周平くんが持ってきた大儀見の雰囲気が、いい意味で違っていたので。大儀見は普段は真面目一辺倒だけど、あるところで急にギアが上がったりするっていうのは台本には書かれていないところですが、お互いに探り合って少しずつ作っていきました」
―――お互いに呼吸のすり合わせをしながら、お芝居を構築されたということですね。
野村「そうですね。大儀見はいかにもストーカーしてそうって思われる姿にはしたくなかったので、あえて屈強に。だけど、そういう人ほど実は心は弱いのかもしれない、という人物像を意識して作ったところはあります」
塩野「このドラマはサスペンス要素が強くて、大きな波が起こるというより、淡々と事件捜査をして話が進むので、夢川と大儀見のキャラクター性やビジュアルが特に大事だと思っています。衣装スタッフさんともその辺りは相談して、髪形を決めたり、サスペンダーをつけるなど、ビジュアルを工夫しました。そこはこだわりつつも、周平くんのお芝居が凄く自然体なので、それに合わせて僕も変にキャラを作りすぎないように、ナチュラルに近く無理をしない方向で、お芝居を作っていきました」