交際0日婚はあり? なし?
黒羽演じる健太は“アップルプリンセス”の理想
―――原作の漫画と脚本も拝見したんですが、健太と千尋がじわじわと距離を縮めていく様に胸がキュンキュンしました。こういう奥手で恋に不器用なキャラクターには共感しますか?
松村「私はどの場面においても思ったことを何でも口にするタイプなので、あまり共感はできなかったですね(笑)」
黒羽「誰かのことを好きって思ったら、すぐ好きって言えるタイプ?」
松村「言います! 好きなら好きってはっきり言うし、嫌だなと思うことがあったらちゃんと相手に伝えます」
黒羽「潔いな(笑)」
―――それで喧嘩になることはしないんですか?
松村「自分の気持ちを伝えて、喧嘩になるような人はそもそも好きじゃないです(笑)。やっぱり私はプリンセスなので、王子様は優しい人がいいですね」
黒羽「僕も共感はできなかったかもな。健太くんは意外と暴走しちゃうところがあって、『なんでこんなことしちゃうんだろう?』って疑問に思うことが多かったかもしれないです。だけど、そこが彼の魅力であって、不器用だからこそのまっすぐさが羨ましいなと思いました。人ってある程度年齢を重ねると良くも悪くも冷静になってしまい、なかなか思っていることを行動に移せなかったりするじゃないですか。だけど、健太くんはまっすぐに大好きな千尋さんに向かっていける。そこがいいですよね。松村さんにも健太くんは刺さったみたいですよ」
―――健太さんはアップルプリンセスの理想ということですね。
松村「まさに(笑)。健太さんって、いつもオーバーリアクションなんですよ。会話しているときも身振り手振りが激しくて、それが見ていてすごく楽しそうでいいなって思ったんですよね。千尋に対する愛情表現も普通は恥ずかしくてできないくらいのオーバーなものだったので、グッときました。だから黒羽さんにはずっと健太のままでいて欲しかったです(笑)」
黒羽「芸名、健太に変えようかな(笑)。でも勉強になります。僕は前向きなことは素直に伝えられるけど、相手への不満とかは伝えたら傷つけちゃうかもしれないし、自分も嫌われたくなくて言えないんですよ。だけど、感情がわかりやすいタイプだから、自分が我慢しても不満が相手に伝わって、不穏な空気が流れる…みたいなことはたまにあります」
―――今回、松村さんに対して今だからこそ言えるちょっとした不満などはありますか?
黒羽「ないです! あ、でも敢えて言うならお腹がよく鳴るところかな? なぜか3分に1回ぐらい鳴るんですよ(笑)」
松村「実はドラマの撮影中に腸活していて、エグい量の乳酸菌を摂っていたんです(笑)。そしたら腸が活発になりすぎて、お腹が空いているわけでもないのにグルグル鳴ってて。あれは音声さんに申し訳なかったです…」
―――今回の主人公2人は、交際0日で結婚しますが、演じてみて0日婚もありだなと思われましたか?
松村「千尋と健太さんの場合はありだなと思いました。夫婦は長い人生を共に歩んでいくことになるので、2人のように少しずつ進んでいくのも、思い出がより大切に積み重なっていく感じがして素敵だなって。健太さんが非常にいい人だったから、上手くいくのかもしれないけど(笑)」
黒羽「でも2人の場合ははじめから一緒に生活しているわけじゃなく、遠距離から新婚生活が始まったので、ある意味その期間が付き合っている状態ですよね。結婚する前にも何度か食事しているし、それだったら個人的にありなのかなと思いました」