ミスをする姿すら美しい鷹野(菜々緒)
そんな鷹野は、雰囲気だけは“デキる人オーラ”を放ちまくっているというキャラクターで、まさに菜々緒のビジュアルだからこそ決して簡単ではない実写化を成立させている。
自身のミスで床に散らばったコピー用紙を拾う姿さえ美しく、クレーンゲームの前で熟考する立ち姿は凛々しささえある。
脚本を担当した根本ノンジが「鷹野役は人並外れて現実離れした俳優さんじゃないと務まらない。まさしく菜々緒さんしか演じられない役だと思いました」と話すのも納得だ。
もっとも、本作は有能そうに見えて実は無能な主人公をただ笑うだけのドラマではない。営業でありながら、第一印象が薄い鶸田道人(塩野瑛久)が見た目だけは“最強”の鷹野とコンビを組み、コンサルティングを行っていくという”お仕事ドラマ”の側面もある。
実際、鷹野の振る舞いにふふっと笑いながら油断して見ていると、はっとさせられる瞬間が訪れる。