〝なにげない逸材〟大橋和也
今回もう1人、主要キャストの仲間入りをしているのが大橋和也(なにわ男子)。コネ書生ながらも、朝ご飯の用意をしたり掃除をしたり、かいがいしく働く田中丸を演じている。
意外性で強烈なパンチを決めてきたあのに対し、彼は、素の大阪弁と愛されキャラをそのまま活かしている。そのため「大橋和也のまま」になってもよさそうなものだが、面白いことに、ちゃんと田中丸(「丸ちゃん」)になっている。
この匙加減はなんとも不思議。あまりにもナチュラルに物語の世界に入り、そこにいるたたずまい。また、普通におしゃべりするようにセリフを言う自然さは、何気に逸材ではないかと思っている。
周りを盛り立てる温かさ、やわらかさは、狩屋を演じる金田明夫と魅力的に通じるところがあり、この子弟コンビのやりとりは、今後も楽しみだ。
そのほか、公安の新人、頭は切れるがメンタルが弱い猫田(山時聡真)もいい味を出している。今回は引退前の60代半ばの政治家、泰山を、価値観が全く違うZ世代がどうサポートし、どう刺激をし合うのかが見どころの1つともいえる。