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原作には無かった味付けが最高…科学部の“部”としての連帯感とは? NHKドラマ『宙わたる教室』第3話考察レビュー

窪田正孝主演のNHKドラマ『宙わたる教室』が放送中。実話に着想を得て生まれた小説を実写化した本作は、さまざまな事情を抱えた生徒たちが集まる定時制高校に、謎めいた理科教師の藤竹が赴任してくる。今回は、第2話のレビューをお届け。(文・あまのさき)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:あまのさき】

アパレル、広告代理店、エンタメ雑誌の編集などを経験。ドラマや邦画、旅行、スポーツが好き。

火星の夕焼けを再現することが出来るか?

『宙わたる教室』 第3話 ©NHK
『宙わたる教室』 第3話 ©NHK

 惑星科学者でありながら、「実験」のために定時制高校に赴任してきた藤竹(窪田正孝)は、生徒たちに優しいまなざしを向けながら、適度な距離感で付き合いつつ、科学部の部員を増やしていた。

 第3話で新たに科学部の活動に興味を持ったのは、東新宿高校定時制1年の名取佳純(伊東蒼)。佳純は無理に起き上がろうとすると頭痛やめまいを起こす起立性調節障害を抱えていた。しかし、家族から理解を得られず、孤独を強める。

 登校しても教室に行くことができない佳純は、保健室の来室ノートに小説「火星の人」(アンディ・ウィアー著)で火星に取り残された宇宙飛行士が綴るログを真似た記録をつけていた。ソルは火星での1日、ハブは居住施設、EVAは船外活動を指す。

 佳純にとって、保健室だけが学校で唯一のハブ、つまり重装備をしなくても息が吸える場所だ。

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