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火星探査機・オポチュニティの孤独

『宙わたる教室』 第3話 ©NHK
『宙わたる教室』第3話 ©NHK

 養護教諭の佐久間(木村文乃)から来室ノートを見せられた藤竹は、佳純にメッセージを残す。過酷な環境のなかたった1人で戦っていた佳純のもとに届いた理解者の言葉。最初の返事は「yes」と控えめなものだったが、その表情からは喜びが伝わってくる。そして藤竹は、科学部が活動する物理準備室へと佳純を誘うのだった。

 物理準備室の前までは行ったものの、扉を開けられずにいた佳純を、アンジェラ(ガウ)が招き入れてくれた。それでも、佳純にとっては大きな1歩。藤竹は自力でここまでやってきてくれた佳純に、火星探査車・オポチュニティの話をする。

 当初想定されていた3ヶ月という期間を大きく超え、15年もの長きにわたってたった1人で火星での役割を全うしたオポチュニティ。高校1年生である佳純にとって、15年という年月は彼女の生きてきた時間の長さとも近い。自分の抱える孤独と重ね合わせ、佳純はオポチュニティの孤独に心を寄せていた。

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