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利根川幹事長というキャラを使った批判

『相棒 season23』第2話 ©テレビ朝日
『相棒 season23』第2話 ©テレビ朝日

 次に第二の事件、利根川幹事長(でんでん)が画策した藤原総理爆破事件。こちらは利根川幹事長が政権の“変化”を止める為に、ヤクザと闇バイトを駆使して内閣の支持率を数%上げてから解散総選挙に臨むという政治的な事件であった。

 証拠はないものの、真実を導き出した特命係を権力で脅す利根川だったが彼もまた組織的には変えの効く駒でしかなく罪からは逃れたものの辞職の運びとなった。この結末はS18〜S20の3年間に渡り特命係を苦しめて来た鶴田官房長官(相島一之)にも重なる部分がある。

 また『相棒』の代表的な権力者としては小野田官房長や甲斐峯秋(石坂浩二)がいるが、彼等は権力を単純な脅しではなくテクニカルに使い、遠回りであっても自身が望む結末に着地させてきた。

 それと比べると利根川の小物さは否が応でも際立つ。と同時に、彼の元ネタでもある某議員への批判にもなっている気もする。

 ここまで攻めた社会派の内容を国民的刑事ドラマでやっても良いのか少々心配になる。
 

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