宏樹の選択に「そうじゃないでしょ…!」と口をはさみたい!
子どもを産みたいのかという問いに、「わたしは産みたいよ」とまっすぐ伝える美羽。そこで宏樹は「2人で一緒に育てていこう」と言うのかと思いきや。
「美羽のことも子どものことも何もできない 何もできないというよりするつもりはない 俺に何も求めないでほしい──金で苦労はかけない それでいい? 父親の役目はできない ごめん」と口にする。
美羽にストレスをぶつける宏樹は、子どもにも同じことをしてしまうのではないかと恐れていた。だから育児をしない選択は、“守り”の意味もあるのだろうけれど。少し宏樹がわかってきた分、そうじゃないでしょ…!と、まるで近しい人間かのように口をはさみたくなってしまった。
本音はどうかわからないが、美羽にとっては願ったり叶ったりの状況ではある。だって、どんなセリフを吐かれようが、目の前の宏樹は本当の父親ではない。むしろ「父親の役目はできない」とはっきり言ってくれたから、美羽の罪悪感もほんのちょっとだけ薄らいだのではないか。