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松平健“永吉”が頼もしい…視聴者までも震災の絶望の淵から掬い上げてくれた行動とは? NHK朝ドラ『おむすび』レビュー

橋本環奈主演のNHK朝ドラ『おむすび』。本作は、橋本環奈演じる平成生まれのヒロイン・米田結が、ギャルとして自分らしさを追求し、あることがきっかけで栄養士になることを志す。そして、人と人とを繋ぐために奮闘する様を描く物語だ。さっそく、第23話を振り返ろう。(文・野原まりこ)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】

永吉の明るさと頼もしさに涙

連続テレビ小説『おむすび』第5週 第23話 ©NHK
連続テレビ小説『おむすび』第5週 第23話 ©NHK

 糸島フェスティバルを終えて、阪神・淡路大震災で被災した思い出を回想する結(橋本環奈)と、それを聞いていた四ツ木翔也(佐野勇斗)。そこへ祖父・永吉(松平健)がやってきて、2人を強引に打ち上げへと連れ出す。

 打ち上げ会場の米田家ではハギャレンの面々、ひみこ(池畑慎之介)、陽太(菅生新樹)たちが集まり賑わっていたが、歩(仲里依紗)はみんなを避けて、家を出る機会を伺いながら部屋に閉じこもっていた。

 一方、愛子(麻生久美子)はみんなの食事を作りながら、被災した時のことを振り返る。

 震災から5日後、当時中学生だった歩(高松咲希)は、親友の真紀の訃報を受けてから3日も食事を取っていなかった。そんな中、避難所に永吉がやってきて、聖人(北村有起哉)に家族を連れて糸島へ来いと言う。

 お世話になった神戸を見捨てることはできないと反発する聖人だったが、「娘と神戸どっちが大事か」と問われ、周囲の後押しもあり、聖人は自分だけ少しの間神戸に残って手伝うことを条件に、糸島に行くことを決断する。その2日後、愛子、歩、結は糸島に到着。愛子の回想はここで終了する。

 第23話は“永吉回”となった。震災を振り返り涙を流す結の元に、底抜けの明るさで打ち上げに連れ出す永吉。そして震災で苦しむ聖人や孫たちを思って神戸まで迎えにきたと思えば、家族を強引に糸島に連れ出す描写が描かれた。

 震災の話が中心に描かれた前回のラストでも、しんみりしていた視聴者の心を引き上げてくれた永吉。Xにも永吉に関する投稿が多くみられた。「永吉おじいちゃんの明るいパワー!」「じいちゃん頼もしいな」などの声が上がっていた。

 また、「本編も何回も泣かされ、録画の昨日の回を見てまた泣いた。」「今日の回はなかなか盛りだくさんだった」「昨日より泣いてるかも…」など、感情を揺さぶられた視聴者も。

 回を重ねるごとに深く農密になる物語。明日は歩のエピソードにフォーカスが当てられそうだ。

(文・野原まりこ)

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