無理ゲーの世の中で残された道は”闇バイト”しかない? ドラマ『民王R』第2話が、政治家にこそ見てほしいワケ。
遠藤憲一主演のドラマ『民王R』(テレビ朝日系)が毎週火曜よる9時より放送中だ。本作は、池井戸潤の原作小説をインスパイアし、総理大臣が全国民を対象に、心と体が入れ替わる痛快政治エンターテインメントだ。今回は、第2話のレビューをお届けする。(文・野原まりこ)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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今回のテーマは”闇バイト”
今回の入れ替わり対象は”全国民”…。
泰山が気が付くと、そこはどこかの山中。シャベルを片手に、頭から血を流している人を埋めようとしていた男・木下直樹(曽田陵介)と入れ替わっていた。
木下は、都内で暮らす手取り15万の薄給で働くサラリーマン。生活に困窮したあまり、闇バイトに手を染めていた…。犯罪に加担してしまうほど無理ゲーと化した社会を生きる現代の若者と入れ替わった泰山は、勤め先の会社に抗議し、いとまを出されてしまう。そこで朝は新聞配達、昼間はデリバリー、夜はファミレスで働くことに。
一方、泰山の身体になった木下は、若者支援の政策を議論する会議で意見を求められても、何を言われても「ああ…」と我関せずの様子。しかし、自分と入れ替わった泰山が、倒れるまで働き、若者が人生で立ち止まっても、また走り出せるような政治をしていきたいという言葉に心を動かされる!
選挙での投票率の少ない若者よりも、票を集められる高齢者支援に予算が流されそうになっていたところに、若者支援の予算見直しを提案する。さらに足りない分は泰山の給料4,000万円を返納し、支援にあてると宣言した。
先日行われた衆議院選挙での若者の投票率が低いことも話題になっていた。しかし、多くの若者が木下のように生活に困窮していて、政治家は自分の利益にしか興味がないと諦念がある。そんな現代のリアルを描いた第2話だった。
放送後のXでは、「政治家は #民王 を見た方がいい」「民王見た方がいいドラマ」「このドラマめちゃくちゃ良いドラマじゃん」など、共感や絶賛する声が多くみられた。
どんなに生活が苦しくとも犯罪である闇バイトを肯定することはできないが、闇バイトが横行する背景には、物価の上昇に反し所得が上がらないなど、若者の貧困率の上昇が関係している。政治家がこういった現状をどう受け止めているのか、どう対応策を練ってくれるのか、国民が政治家に届けたいメッセージが込められていた。
一方で、本作に出演する役者にも注目が集まっている。
「いろんなエンケンが観られて楽しくてたまらん」「遠藤憲一、やっぱり演技上手い」「そのうちパパ活女子とかホストとかにもなりそう。エンケンさんのホスト、見たい」「進次郎いじり過ぎだろw」「進次郎のパロディ?マネ?が似すぎてさすがに笑った」といった声があがっていた。
さらに来週にかけて、まさかの展開! アメリカ大統領来日直前に、5歳児と入れ替わってしまった泰山だが、どのように乗り越えるのか期待が高まっている。「次回の米大統領 VS 5歳児も期待!」「今度は5歳児と入れ替わり、遠藤憲一さん大変やね」など、来週の放送を待ち望む視聴者が後を経たない。
(文・野原まりこ)
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