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キレる表情がリアルすぎる…安達祐実”祐子”を追い詰める悪人たちの憎めなさとは? ドラマ『3000万』 第4話考察レビュー

text by 苫とり子

NHKが新しい制作手法を取り入れ誕生した土曜ドラマ『3000万』。本作は、NHKが新たに立ち上げた脚本開発に特化したチーム“WDRプロジェクト”によって制作され、主演は安達祐実、共演を青木崇高が務める。今回は、第4話の物語を振り返るレビューをお届け。(文・苫とり子)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:苫とり子】

1995年、岡山県生まれ。東京在住。演劇経験を活かし、エンタメライターとしてReal Sound、WEBザテレビジョン、シネマズプラス等にコラムやインタビュー記事を寄稿している。

金を追う坂本が遂に祐子たちを追い詰める…。

『3000万』第4話 ©NHK
『3000万』第4話 ©NHK

 ソラ(森田想)が残りのお金をすべて持ち去った。そのことをきっかけに、祐子(安達祐実)は元の生活に戻ろうとする。一見、穏やかな日常が訪れたように思えたが…。緊張と緩和の第4話。今回、主に「緊張」を担っていたのが坂本(木原勝利)で、「緩和」を担っていたのが奥島(野添義弘)だった。

 第4話は坂本がオンラインでアンガーマネジメント講習を受けている場面から始まる。「統率力がない」「仕事で一番大事なのは信頼関係。きっとあなたは誰からも…」とカウンセラーに煽られ、キレそうになるが顔を洗って心を落ち着かせる坂本。だが、机に戻ってきた途端に怒りを抑えられずに暴れ出す。

 坂本はソラが関わっていた闇組織の指示役。第2話では、強盗に入られた老人に金庫の番号を教えなければ、少しずつ体を折っていくと丁寧な口調で説明したり、ソラの居場所を見つけられずにいた蒲池(加治将樹)を優しく公衆トイレに連れていき、ボコボコにしたりと一見、温厚だが凶暴性を持った人物として描かれていた。

 しかし、闇組織を束ねる木津(栗原英雄)に数々の失態をおかした責任として降格させられると、早くもそのイメージが崩れていく。前回、坂本は蒲池の自宅を訪ねた際に警察の奥島と野崎(愛希れいか)に遭遇してしまったが、おそらく普段の彼ならしないミスなのではないか。

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