全てを察してしまった息子の純一
呆然と自宅に戻ると、奥島と野崎が純一(味元耀大)に聞きたいことがあるとやってくる。「あの日、あの事故に遭った女の人はほんとに何も持ってなかった?」と野崎に聞かれ、純一は驚いたことだろう。
あの日、持って帰ってしまったお金は両親が警察に返してくれたと思っていたのだから。合わせる顔がなくてつい目線を逸らした祐子と義光を見て、全てを察した純一。
2人が必死で働いて買ってくれたと思っていたピアノが盗んだお金で買ったものと知り、ショックを受けながらも両親を守るために純一は嘘をつく。
失望、哀しみ、怒りと純一の中で一気に渦巻く感情を発露させる味元耀大の演技に心を締め付けられた。その様子に奥島も異変を感じた様子だ。
警察と闇組織、双方から追い詰められ、さらには息子からの信頼も失ってしまった祐子と義光。真実が明るみになるのも、きっとそう遠くはないだろう。だが、本作は全8話。残り4話で、果たしてどれだけ私たちを裏切ってくれるのか、楽しみで仕方がない。
(文・苫とり子)
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