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玉森裕太”海里”の昔の笑顔が最高…一方、それぞれの怖すぎる裏の顔とは?『あのクズを殴ってやりたいんだ』第4話考察レビュー

text by 菜本かな

奈緒主演、玉森裕太共演の『あのクズを殴ってやりたいんだ』(TBS系)が現在放送中だ。本作は、人生どん底のタイミングで金髪の謎の男に出会ったことで一念発起する、ガチンコボクシングラブコメディ。今回は、第4話のレビューをお届けする。(文・菜本かな)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:菜本かな】

メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。

海里が抱える7年前の事故の真相

『あのクズを殴ってやりたいんだ』第4話 ©TBS
『あのクズを殴ってやりたいんだ』第4話 ©TBS

「ダウンを奪ったアッパーが、運命の一撃だった」

 ゆい(岡崎紗絵)の口から、7年前の事故のことが明かされた『あのクズを殴ってやりたいんだ』(TBS系/以下『あのクズ』)第4話。7年前に、海里(玉森裕太)が“殺した”と言われているのは、彼の憧れの先輩ボクサー・大地(大東駿介)だった。

 もちろん、試合中の不慮の事故であり、故意で殺害をしたわけではない。しかし、海里は大好きなボクシングで、大好きな先輩の命を奪ってしまったことで、ずっと罪悪感を抱いてきた。そして、せめてもの償いにと、大地の母親にバイト代のほぼ全額を振り込んでいるらしい。

 その試合で、ゆいは海里のセコンドを務めていた。回想シーンから察するに、おそらく2人は“同志”のような関係だったのではないだろうか。

 当時、病気のせいで失明のリスクがあるため、もうボクシングはできないと言われて自暴自棄になっていたゆいを、「ゆいの拳、そんなふうに使うなよ」となだめてくれた海里。

「俺のセコンドについてくれないか? 俺は、ゆいと一緒に戦いたい」という海里の言葉は、ゆいにとっては光のように感じたのではないだろうか。ほこ美(奈緒)に、「わたしにとって、海里は特別だから」とマウントを取りたくなる気持ちも分かる。

 しかし、7年間も止まり続けていた海里の時間が、少しずつ動き出したのは、ほこ美と出会ってからだ。ゆいは、それを察しているから、「余計なこと、してほしくない」「海里は、あんたの手に負えるような男じゃない」などと言い、ほこ美を遠ざけようとしたのではないだろうか。

 海里が前進しているのは、心の底からうれしい。でも、その理由が、事件の真相も知らず、ずっと横で支えてきたわけでもない、ポッと出の女・ほこ美であることが、たまらなく悔しいのだと思う。

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