前を向くゆいが格好いい!
7年前の事故から時間が止まっていたのは、海里だけではない。その事故のトラウマから、ゆいもずっと誰かのセコンドにつくことができなかった。しかし、父親の羽根木(渡部篤郎)に叱咤されたことで、久しぶりに香織(晝田瑞希)のセコンドに入ることに。
ゆいは、海里をなんとか変えたいと思う一心で、彼をボクシングの試合に誘うことにした。
ただ、個人的には、そこまでしてボクシングに向き合わせる必要はあるのか? と思ってしまう。頑張って試合会場に現れた海里は、明らかに苦しそうだった。人生には、乗り越えなければならないものと、乗り越えなくてもいいものがあり、今回の件は後者な気がする。
しかし、「ゆいのおかげで、ここまで来れたよ」と感謝していたということは、前進できたことがうれしかったのだろうか。それに対して、「遅いよ。海里のこと、ずっと好きだった」と返し、「あっ、返事とかいらないから。女として見られてないこと、最初から分かってるし。これからは、トレーナーとして前を向いて進んでいく」と前を向くゆいは、本当にかっこよかった。
「あの子が来てから、止まっていた時間が動き出したみたい」
“あの子”とは、ほこ美のことなのだろう。海里も、ほこ美のおかげで自分が変わり始めたのは分かっているはずだ。
しかし、海里はほこ美に「いい加減にしてくれよ。俺は、ここ(試合会場)で、人を殺してる。本当は、ここにいるのも、吐き気がするんだよ。もう、こっちに入ってくんな!」と強く当たってしまった。これは、すべてをさらけ出すことができるからこその言葉なのか。それとも…?