今までで一番難しい問題…松下洸平”牧野”が向き合うリアルとは? ドラマ『放課後カルテ』第4話考察レビュー
text by まっつ
松下洸平主演のドラマ『放課後カルテ』(日本テレビ系)が放送中。本作は、小学校に赴任した口も態度も悪い小児科医が、類稀なる観察眼で児童の異変に気付き、未来へ向かう子どもたちの背中を押す保険室ヒューマンコメディ。今回は第4話のレビューをお届けする。(文・まっつ)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:まっつ】
1993年、東京生まれ東京育ち。本職はスポーツウェブメディアの編集者だが、エンタメ・お笑いライターとして修行中。1週間に20本以上のラジオを聴く、生粋の深夜ラジオ好き。今一番聴くべきラジオは『霜降り明星のオールナイトニッポン』。好きなドラマは『アンナチュラル』、『いちばんすきな花』、『アンメット』。
破壊衝動を抱える生徒の苦悩
『放課後カルテ』(日本テレビ系)第4話は一言で言うと、非常に難しかった。
これまでの『放課後カルテ』では小児科医である牧野(松下洸平)が子供たちの小さな異変を見つけるというのが大筋となっており、1話で登場したナルコレプシーという睡眠障害や2話で出たIgA血管炎などは一般的な保健室の先生ではなかなか発見できなかっただろう。
ただ、この作品は牧野が小児科医だから、児童の病気を見つけることができたという単純な帰結を求めていない。
2日に放送された第4話で扱ったのは、精神疾患だった。6年2組の生徒・水本羽菜(小西希帆)は両親の不仲の影響もあって孤独感から破壊衝動を抱えている。
過去にはクラスで作った七夕飾りを壊してしまったり、その現場を目撃していた藤野一希(上田琳斗)に対しバラされるのではと不安になって川に突き飛ばしてしまうなど、自分自身の行動を制御できないでいた。