『相棒』史上最も右京が追い込まれた…命を救ったのはまさかの? ドラマ『相棒 season23』第4話考察&解説レビュー
text by Naoki
毎週水曜夜9時より放送中のドラマ『相棒 season23』(テレビ朝日系)。国民的人気を誇るご長寿刑事ドラマの“黄金コンビ” が帰ってきた! 杉下右京(水谷豊)×亀山薫(寺脇康文)が、共に事件を追う。さっそく、第4話の内容を振り返っていこう。(文・Naoki)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:Naoki】
1995年生まれのエンタメ企業勤務。ドラマ、漫画、ゲームなどサブカルをこよなく愛するオタクライター。自身でも作品ファンを集めたオフ会を開いたり積極的にファンコミュニティを拡大させている。記事は知らない人には分かりやすく、知ってる人にはより楽しめるを信条に活動中。
“2つの顔”を持つキノコ
加納達夫「そんな事未来の地球が許さねぇよ」
まるで特撮ヒーローのような台詞から始まったのは『相棒』S23第4話「2つの顔」だ。脚本家の森下直は刑事ドラマをメインに描き、『相棒』でも10年以上コンスタントに描き続けているベテランだ。
第4話の物語は、プラスチックを分解して土に還す特性を持つ幻のキノコ“ペスタロチオプシス・トニトルス”を密猟した環境保護活動家である加納が殺害され、犯人を探すという内容だ。見所は大きく2つある。
まずは謎のキノコ“ペスタロチオプシス・トニトルス”の正体だ。この早口言葉みたいな名前のキノコは、詳しい生態こそ不明だが、プラスチックと反応して毒の胞子を撒き散らす。また、その毒は代謝が早く、現代医学を以ってしても人体から検知する事はできず、検死を行ってもただの心筋梗塞として診断されてしまう。
つまり“ペスタロチオプシス・トニトルス”は、表向きはプラスチックを分解する地球に優しいキノコだが、実は生物兵器としても転用可能な禁忌のキノコで、サブタイトルにもあるように、“2つの顔”を持っていたのである。
そして犯人の相場はエルドビア共和国からのスパイとして、ペスタロチオプシス・トニトルスを奪う為に加納を殺害したというのが真相だったのだ。