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玉森裕太の瞳の演技がスゴい…一方“海里”よりも闇が深そうな人物とは?『あのクズを殴ってやりたいんだ』第5話考察レビュー

text by 菜本かな

奈緒主演、玉森裕太共演の『あのクズを殴ってやりたいんだ』(TBS系)が現在放送中だ。本作は、人生どん底のタイミングで金髪の謎の男に出会ったことで一念発起する、ガチンコボクシングラブコメディ。今回は、第5話のレビューをお届けする。(文・菜本かな)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール:菜本かな】

メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。

玉森裕太“海里”の本当の顔

『あのクズを殴ってやりたいんだ』第5話 ©TBS
『あのクズを殴ってやりたいんだ』第5話 ©TBS

「世界中の人が、あなたのことをなんと言おうと、わたしがそばにいます。味方でいます。だから、自分を壊さないで」

『あのクズを殴ってやりたいんだ』(TBS系)第5話。ついに、ほこ美(奈緒)が海里(玉森裕太)に自分の気持ちを伝えた。その告白は、あまりにもロマンティックで愛に溢れていて。ただ、好きだという気持ちだけではなく、“この人を守ってあげたい”という人間としての愛も込められているように感じて、胸がポカポカした。

「俺だって、やろうとした。みんなが前に進むのを見て。けど…」と泣きじゃくる海里は、いつもの仏頂面とは違っていて、本当の彼はもっとピュアで心優しい人物なのだということが伝わってくる。

 わたしたち視聴者は、過去の回想を見ているから、海里が本当はボクシングが大好きで、人間が好きで、たくさんの希望を持って生きてきた人だというのが分かるが、何も見ていないほこ美が、それを見抜けるのがすごい。

「騙されてもいい。わたし、知ってるから。あなたが必死にもがいていることも。本当は、強くて優しい人だってことも。まわりに迷惑をかけないように、わざと遠ざけていることも」

 そう言われたときの海里の瞳に、一瞬光が入ったように見えた。「こいつは、何かが違う」と思っているような。でも、素直にはなれずに、つい強がってしまう。きっと、ほこ美はそんな海里の不器用さも全部気づいているのだろう。どんなに虚勢を張ったとしても、「はいはい、分かってるよ」と受け入れてあげる懐の深さが、ほこ美にはある。

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